十五夜行事レポート@真壁綱引き

糸満市地域おこし協力隊

2016年09月15日 21:00

まだまだ陽が高い夕方5時、地域伝統行事の始まりを知らせる鉦が集落に鳴り響くと、会場につながるそれぞれの通りから一人、また一人と区民の皆さんが集まってきました。
三和地区の中心でもある真壁は中学校や郵便局、JAおきなわの支店があります。
それら主要な建物が面する通りで、十五夜行事である綱引きが行われました。


「平日だから参加する人は少ないんじゃないかねぇ」
「日曜日にやったらどうねぇという人もいるけど、神事だから十五夜にやらんとね」
そんな会話があちらこちらから聞こえ始めた頃、いよいよ綱引きが始まりました。


真壁で引かれるこの綱、実は潮平から6万円で購入したものだそうです。
40年ほど前までは自前だったとのことですが、住民が減っていく中、綱づくりは諦めたものの綱引きは継続しようと他の地域から取り寄せるようになったと、地域の方がお話下さいました。
そして綱引き後、二本の綱はセリにかけられるそうですが、その内の一本は綱を引く前に購入者が決まったとのこと。
でも家に持ち帰ったところで、この綱は一体何に使われるんですか?と伺うと、
「ワラに戻して使えば、農作物の日よけにもなるし肥料にもなるからね」
なるほど、農家が多い地域ならではですね、と納得し次の取材先へと車に乗り込みました。

と、いったん真壁を離れたのですが、次の取材までに時間があったので戻ってみると、興味深い光景に出会いました。
「綱引き後の綱を燃やして、それを踏むと病気をせずに済むよ」
なるほど、無病息災ということなんですね。



すると、今度は鉦が打ち鳴らされ、独特な踊りが始まりました。
「ここは西(イリ)だけど、東(アガリ)でも同じことをやってるよ」
そして、最後は公民館で合流し酒盛りの時間、互いの健闘を称え合うそうです。



まちセン*糸満市市民活動支援センター@うえはら

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